8.病みあがり販売員




 イヴァリースの地図を見た時からうすうす感じていたが、やはりファイナルファンタジー12の世界は手強かった。
 その独特な文字が、読めない、書けない。
 当面ラバナスタで生きると決めたにとってそれは、高すぎるハードルだった。


 歴史も文化も世界単位で違うのだから、話す言葉が通じるだけで恩の字なのかもしれない。
 しかしながらそう受け止めたところで、あのアラビア文字にしか見えないものを習得する気力はなかなか沸いてこなかった。
 勉強は苦手だ。学業が本分の高校生だが、だるい面倒くさいと言いながら一夜漬けしてぎりぎり赤点を回避するレベルの成績だ。英語は、たまに回避に失敗する。よりによって、英語が。
 ……外国なんて行く予定なんてないと、タカをくくっていたのに。
 だが、既に異国のど真ん中にいるからには、だるい面倒だのとは言っていられない。

「なぁ、ちょっと、その……」
 部屋で呼び止めると、レックスは畳み終えた洗濯物をその場に置いて、わざわざ歩み寄ってきてくれた。
 が、当のが言葉を飲み込んでしまう。
 家族のために、自分のプライベートの時間もなく働いてるレックス。その彼に世話になってる身分でありながら、その上さらに「字を教えて」 なんて言って時間を割かせるのは……いかがなものだろう。
 小首を傾げる彼の前で、悩んだ後、頼み事を変えることにした。
 帰り方のまったく分からない異世界の人間として、あらためてこの家に世話になり始めてから一週間。字よりも、まずはこの肩身の狭さを何とかする方が先だと考えたのだ。
「なんか、仕事、ねぇかな」
 何をするにしても遠慮したり、気を使わねばならないこの状態……胃がきりきり言う。限界だ。

 当然レックスはまず「まだ無理しないで」 とを気遣ったが、平気だと返す。もう歩行に問題はなく、背中も痛まず、無理できないのはせいぜい左腕だけなのだ。片手が使えないのは大きいかもしれないが、できることは何かあるだろう。
「何かあれば、何でも」
 重ねて頼むと、切実さが伝わったのかレックスは一つ提案してくれた。
「じゃあ……明日、一緒に行く?」




 翌朝、相変わらず暴力的な日差しの中レックスに連れられたのは、来るのはこれで二度目、ミゲロの道具ショップだった。
 開店前の店内はカーテンがしっかりと引かれており、薄暗い代わりに格段に涼しい。高い天井から吊り下がったオレンジの照明。それを見上げながら進むと、「おお、来たか」 と大きな影が動いた。
 両親を亡くしたヴァンとレックスに目をかけるこの店の店主は、そこで暮らすようになったも、とっくにその対象に入れていたらしい。木製の棚と溢れかえる商品の向こうから顔を出したでかいトカゲ……ではなくバンガの彼は、「カウンターなんだが、頼めるか?」 とすぐに役割を与えてくれた。
 カウンター、ね……。
 去年の夏にコンビニバイトしたし、あれと同じようなもんかな……。
 棚同様やはり売り物でごちゃごちゃしている会計場所をコンビニのレジと重ねていると、そんな自分の横顔も、じっと見られている気配がした。
 振り向けば、目が合った瞬間慌てるレックスが。
 眉を寄せたが、
「あ、ううん。頑張って」
 そう言って照れ笑いしながら彼は自分の持ち場へと去って行った。「腕、気をつけてね」 としっかり言い残して。


 一人になったところで、カウンターの内側に立ってみる。丸椅子があったので、引き寄せて座ってみる。
 当然ながら、見える景色はコンビニとは大違いだった。椅子やカウンター、商品棚に床や壁……それらの材質である木の香りや、あまり馴染みのない薬っぽい匂いが漂う店内は異国情緒に満ちていた。いや、異世界情緒?
 薬の匂いの元を探せば、薬草の束と、棚に並んでいる小瓶が目に入る。中身の液体別に何種類かあるようだが、もしやあれがポーションなのだろうか。いや、ワクチンや気付け薬、万能薬という可能性もある。
 ゆうべから道具屋の手伝いをすることは聞いていたのでカンペの取説でアイテムの予習はしていたが、絵で書いてあったわけではない。ゲーム中もビジュアルは出てこなかったはずで……
 結果、どれがどれだかさっぱりだった。
 唯一分かるのは遠くの棚に陳列されている――うん、あれはどう見ても、睡眠状態回復アイテム、目覚まし時計。めざましくんと呼びたくなるほどそのまんまだ。
 まぁ他のもなんとかなるだろ、と手前に視線を戻す。カウンターには現代的なレジスターなど当然無く、机の下の、小分けにされた鍵穴付き引き出しがその役割を果たしていた。
 左端から順に開けてみる、と、入っていたのは硬貨だった。“1”……に、割とよく似た記号が彫られているこれは……

 これが、もしや、一ギル硬貨。

 歴代タイトルを制覇している者として、ちょっと感慨深かった。ギルだ、ギル。
 これ一枚で一円だろうか、ポーションっていくらだったっけ、などと考えながら引き出しを漁っている内に、あれよあれよと現れた硬貨は計八種類。
 1、2、5、10、20、50、100、200。
 ……多い。
 げんなりした。感慨は早くも里帰りした。
 つーか2とか20いらねーよ。こんなのお釣りでもらっても困るだろ。
 二千円札に馴染めない日本人感覚で思いきり戸惑っていると、その次からは紙幣になった。あるのか紙幣。ファンタジーの財宝って金銀銅貨ざっくざくのイメージだし、『ほらよ報酬だ』 と投げてよこされるのも全部布巾着に入ってるもんだと思い込んでいたが、まぁ持ち運びのことを考えればこっちのが現実的か……
 という思考を一旦中断して、は目を丸くした。
 千ギル紙幣を一枚ずつ、カウンターに並べ、見比べてみる。
 が、意味がよく分からない。

「大丈夫? あ、買い取りはね、俺達じゃ分からないからミゲロさん呼んで……」
「ちょ、ちょっと、これさ」
 木箱を抱えて通りかかったレックスを、渡りに船と手招きする。何? と快く荷物を置いて寄り道してくれる彼に、は紙幣を指し示す。
 どちらも1000と刻印されていながら、しかしデザインのまったく異なる二枚を。
「これ、どう、違うの」
「こっちがアルケイディア千ギル札で、こっちがロザリア千ギル札」
「……は?」
 何じゃそら、という困惑を顔いっぱいに表せば、レックスがあ、と何か思い当たった様子を見せる。
「そっか、の世界にはどっちの国もないから……」
 他のお金はのとこと一緒? という問いは、少し迷ったが「まぁ、大体」 と受け流し、彼の千ギル札の説明の続きを聞く。
 レックスは引き出しに手を入れ、もう一枚紙幣を取り出した。
「これが、イヴァリースで流通してる普通の千ギル札なんだけど」
 また増えたよ。
 わけわかめだよ。
「俺の生まれる前の話だけどね、元々は普通の紙幣が使われてたんだけど、ロザリアが最初に帝位復帰の記念だとかでマルガラス家の紋章の入ったお札を発行して、で、アルケイディアもそのあと皇帝の絵を入れたお札発行して。ここ、貿易の中継地点だからどっちもよく流通してるんだよね」

 レックスのその説明にカウンターの外から割り込んできたのは、彼の生まれる前から生きていた店主だった。
「統一するっつー話もあったがなぁ。ま、あの二国じゃまとまらんわな。って、お前さん、どっちも初めて見るような顔してるな」
 微妙な顔で答えあぐねていると、ミゲロは「だいぶ遠くの地方から来たんだなぁ、なら珍しいだろう」 と勝手に納得してくれた。
「まあ、つり銭はイヴァリース札を渡しときゃあ問題ない」
「つり銭って……」
 これが一番大きいんじゃと訝しむと、レックスがほら、とばかりにまた違う紙幣を広げていた。二千ギル紙幣。三種類。
 統一しろマジで。
「あと五千ギル札と一万ギル札があるが、まあ一般に出回ってるのは二千ギル札までだから安心しろ。そもそもこんな道具屋でポーション千個も買う奴ぁ……ま、たまに、金持ち旅行者が五十ギルの毒消しに万札出して、こっちがつり銭にひぃひぃ言わされることはあるがな」
 ミゲロ本人は笑い話のつもりだろうが、今現在ひぃひぃ言ってるにはうんざり材料でしかない。
 しかし、忘れかけていたがもっと頭を抱えることがにはあった。
「ここに値段表あるから、使って」
 レックスが棚に張り付けてある紙を、わざわざ取って、カウンターに張り直す。しかしその気配りも、こっちの事情のせいで無に帰すことになってしまった。

 字が……読めねぇ。



 えー……毒消し五つの、着付け薬が三個、ポーション六個で……
 かりかり、恥ずかしくも筆算。
「八百二十ギル、です」
 の事情を悟ったレックスが、それぞれ何と書いてあるかを教えてくれた値段表に従って金額をはじき出す(文字の横にメモった日本語を、レックスに興味深そうに見つめられた)。
 左手も添える程度に使ってどうにか紙袋に詰め、買い取り価格五パーセント上乗せ中のチラシも入れて、普通の千ギル札と引き換えに渡す。
 百八十ギル……面倒くせぇ、五十ギルと十ギル三枚でいいや。
 未だ二十ギル硬貨の存在に疑問を持ったまま釣り銭を渡し、ありがとございしたー、と千ギル札を引き出しに放り込みながら決まり文句を吐き出す。
 ……と、合い間無く次の客がカウンターの前に立つ。
 ミゲロの道具ショップ、繁盛しすぎだ。

 上半身だけ見るに、いかにもこれからモンスター討伐に行ってきますといった戦士風のいかつい男だった。そいつが、顔に似合わない注文をする。
「あぶらとり紙、頼む」
「は……」
 いや、言われても。
「その辺に、あると思いますけど」
「え? 何言ってんだよ、さっさと出せよ」
 こちらこそ『あんた何言ってんの?』 状態でぽかんとする間にも、男は不快感をあらわにし始める。苛々と動かす右手で、鳴らすのは剣の柄。舌打ちに続いて「クランにも寄らなきゃならないってのに」 と乱暴に言う彼に、店員の立場でありながらこっちもイラッときてしまった。
 みんな自分で商品持ってきてっけど? てめえだけ特別扱いしろってか、ああ?
「あー! お客さん、申し訳無い、ただいま!」
 ガンを飛ばしそうになったところに飛んできたのは、ミゲロの、へりくだるような客対応用の声だった。

 一度奥に引っ込み、身の丈もあろうかという筒を抱えて戻ってくる。
 それに何層にも巻きつけられ、まるでバウムクーヘンのようになっている物体は……
 自信は持ちきれないが、多分、あぶらとり紙。
 つーか何その業務用サイズ。

「あぶらとり紙って、もっとこう、ちっちゃい……」
 クラスの女子が『ヤバいテカった』 を連呼しながらぺたぺたやってるケア用品の、その小ささを人差し指で示すが、「はぁ、お前バカか」 と男に両断された。
「そんなんじゃ、ぶっかけられたオイルふき取るにも埒あかねーだろ。あ、五メートルよろしく」
 あいよー、と広げた長さを物差しで測り、鋏でざくざく切っていくミゲロ。
 カルチャーショックだ。
 測り売り?
 ……っていうか、売り方、先に言っといてくれ……っ!


 客が引いた隙に、はぁ……っ、と体中の息を吐き出す。異文化への疲れを頬杖にどっしり乗せていると、配達から帰ってきたレックスが後ろから顔を覗かせた。
「どう?」
「…………まー、ぼちぼち」
「あとでお昼買いに行こう。パン屋さんがこの通りにあるんだけどさ、針千本サンドとかお茶チョコボパンが美味しいんだよ、安いし」
「ふーん……」
 手の平の上に変形するくらい顔を押し付けてレックスに返答していると、彼も少し手が空いたのか、傍の木箱に浅く腰かけた。
「パンネロちゃん、来た?」
「あ? いや、見てねーけど」
「さっき外で会ったんだ。が店員さんしてるって話したら、見に行きたいって」
 何ギルでーす、あざーす。こんなやりとりの連続の、何が楽しくて見に来るんだ?
 そんな疑問を顔に表せば、レックスは笑顔を、普段のそれとは違ってどこかいたずら盛りのヴァンにも似た表情を楽しそうに浮かべた。
「あの年頃の女の子は、やっぱり、ちょっと年上の人に惹かれるのかな」

 は? と頬杖を外せば、いつの間にやらカウンターにもたれて休んでいたミゲロまで、にやにやとこちらを見ている。
「ほーう。よく世話を焼いとるヴァンかと思ってたがなぁ」
「パンネロちゃんは大人びてるから、ヴァンなんて弟扱いですよ」
「で、突然ふらっと現れた、影のある男に恋心ってわけか」
「そうかも」
 ブルーグレイの瞳と、奥まったバンガの目に意味ありげに見られて思わず椅子を後ろに引く。は? パンネロが、俺に? こい?
「つーか、影って何……」
「どうしてここに来たか、覚えとらんのだろう?」
 あー……と濁しながら、レックスと目を合わせる。全部打ち明けた彼以外は、まだ記憶喪失とかそういうことになってたな。
「自分のこともあまり喋らんし、態度はなかなかそっけない。箱入り娘はそういうアウトローに惹かれるって相場が決まっとるんだよ」
 相場って……。
 俺も若かりし頃はぶいぶいと、なんて思い出話を語り出すんじゃないかと警戒したが、ミゲロはカウンター越しにの肩をぽんぽん叩いて静かに投げかけた。
「パンネロや俺達だけじゃなく、他の町の人の印象もそんな感じだ。、お前さんはもうちょっと愛想を覚えた方がいい。色々損するぞ」

 ……悪かったな、愛想がなくて。
 その老婆心のこもった視線は、もう一人の少年へと向く。
「せっかく一緒に働けるってのに、続いてくれないとレックスも寂しいだろうしな」
 突然名前を出されて、えっ、と慌てるレックス。だが振るだけ振って、ミゲロは「あ、いらっしゃいませー」 というはつらつとした商売人モードでカウンターを離れていってしまった。
 ちょっと恥ずかしい感じで残される少年二人。
 しかし、レックスはとは違う。照れた様子で耳のあたりを掻いたあと、レックスは素直に「うん、寂しいかな」 と微笑んだ。

 ……これが愛想ってやつなのかも。
 コンビニバイトでも「もうちょっと笑顔作れない?」 「はぁ」 というやりとりをしたのを思い出して、ため息をつきそうになる。が、カウンターの向こうに人の気配がして飲み込んだ。同時に、「頑張って」 と一言添えてレックスも自分の仕事へ戻っていく。
 頑張って。
 しかし期待には答えられず、自分の口から出たのはいらっさいませー、というやっぱりダレた挨拶だった。
 いや、なんか応援が余計照れ臭かったというか――どっちにしろ愛想という言葉が羽を生やして飛んでいくのを感じたが、
「交易品に、ヘイスガの魔片が入ったって聞いてきたんだけど」
 甘い音色を持つ声に、ぱちっと目を開いた。
「あの……あるかしら?」
 小首を傾げる動作と共に、さらりと流れるまっすぐな銀髪。
 かすかに揺れる、長い耳。

 ヴィ……ヴィエラ。

 まだ松葉杖の頃に見たヴィエラと同一人物かは定かではないが、もはやあんな遠目の姿など、机一つ挟んだだけのこの近距離遭遇にあっさり上書きされてしまった。
 ついでに愛想がどうという悩みもどーでもよくなった。
 それどころではない。
 はっきり言って可愛い。
 しかも彼女は、これまた、感心するほど立派なものを……
 固定しかかっていた視線を慌てて逸らした。バレた? バレたか? い、いやセーフだろ。
「え、えーと、ヘイスガ、ですね」
 これはあぶらとり紙と違って事前に聞いていた。引き戸の中から木箱を取って、中身を確かめる。ほんのりと薄紫色の光を帯びている以外は、一見ただの欠けた石。だが使用すればスピードアップの魔法ヘイスガがかかるという、ミゲロも入るのは珍しいと言う一品だ。その分値段も張る。
「二千五百ギルですけど」
 石ころ一つでこれはなぁ、と少し顔を渋くしながら木箱をカウンターに置くも、了承の声は聞こえてこなかった。
 ちらっと(服がほとんどビキニな胸元は見ないように)窺うも、商品も手に取らず、財布も出そうとせずに下ろされている両腕が見える。不審に思って視線を(谷間くっきりな胸元は見ないように)上げれば――
 見られていて、どきっとした。

 え……何。
 が困惑する間も、ヴィエラの薄茶色の瞳は外れなかった。
 まばたきも、自分がヘイスガの魔片を頼んだことも忘れたようにを見つめる彼女に、こっちは息をするのを忘れそうになる。
 やがて彼女は、カウンターの上の木箱を素通りしてへと顔を寄せた。
「えっ……」
 視界が陰るのに比例して、彼女の瞳が大きくなる。その目力に負けて下を向けば、艶やかな唇が目に入る。うっ、と意識してしまい更に視線を逃がせば、身を乗り出した格好のせいでとんでもなくグラビアショットになっている二つの豊かなふくらみが。
 こっちは座っているからまさに目の前、まさに役得――じゃねえ、な、何だこの状況!

 さすがに人目が気になって椅子から退こうとしたが、その前にやんわり右肩を掴まれてしまった。左腕が使えないとは言え、それだけで動けなくなる自分の意気地の無さ。
「あなた、何か……何だろう……」
 ただでさえ甘い響きの声が、ごく近い自分と彼女の間で妖しく反響する。
 麻痺る。
「何か、変な感じ……」
 鼻をひくりと動かすヴィエラの、むしろその髪の香りでこちらがやばい。段々ここが店内なのも仕事中なのもどうでもよくなって、なんかもうラッキーじゃね? と、くんくん匂いを嗅がれるがままにしていただが……
 ガタッと誰かが鳴らした物音に、それは間違いだったと気が付いた。

 現実に返るようにびくっと振り向けば、棚に足をぶつけたまま固まるレックス。
 …………あ。
 角度的に、ちゅーしてるように見えたかもしれない。
 ざわざわと、これは焦らなければならないのかもしれないとようやく焦り始めた時、
「あ」
 レックスが声を漏らした。
 彼の目線は現場であるカウンターを通り過ぎて、店内、そこに立ち尽くす少女に注がれている。
 今度はが「……あ」 と漏らした。

 と目が合ったことで口元にはやや笑みが作られたものの、汚らわしいものを見るように目は細められ、失望したように眉は下がり、頬はひきつる。そんな実に微妙な顔をして、ゆっくり、ゆっくりとパンネロの視線はを外れていった。
 いや、これは誤解……
 そう弁解する機会は仕事が邪魔をしてすぐには持てず、次に街で会った時には、目を合わさないパンネロにこう挨拶された。
「こんにちは……さん」
 明らかな格下げだった。




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公式設定なのは、ポーションや毒消しの値段だけです。